2012年5月2日水曜日

Sleeve

R0011360 by BYOB Factory Tokyo
R0011360, a photo by BYOB Factory Tokyo on Flickr.
今のところ BYOB Factory Tokyo にて製作されているフレームは全て、
フィレットブレイズ工法(接合部に真鍮ロウを盛り、整形し仕上げる作り方)で作られています。

ラグド工法(鉄製の継ぎ手を使い接合する方法)よりも自由度の高い設計が可能で、
失敗が少ない事がメリットとなるでしょうか。
(引き換えに重量が重めになりやすく、製作時間が長くなる点もありますが。。)

市場全体で見てもフィレットブレイズのフレームは高価で、ポンっと一本。といける物では無いようです。
それもあってか、「折角だったらフィレットで!」と、皆さんこの工法を選ばれるようです。

塗装後はパイプとパイプの継ぎ目がわからない。 
フィレットのフレームの醍醐味でありますが、全体的にはシンプルな印象に仕上がる事が多いのも事実です。


そこでフレームのトッピングに一花を添えるのが表題の " Sleeve " というわけです。

スリーブとは、シートチューブのトップチューブがつながる箇所に被せ、シートチューブの補強とする部分。
(シートチューブのみでは0.6mm厚しかなく、歪んだり シートポストが止まらなかったり で、極端に製作が難しくなります。)

そして、そこはフレームの中で最も意匠性を発揮できる箇所でもあります。

写真のフレームは作られている方の愛犬、「コツブちゃん」の似顔絵が大胆にあしらわれています。
パグ犬だそうで写真を拝見すると確かににてる!!
愛犬に対する愛情がひしひしと伝わってきます。


トラディショナルなポイントスタイル、ご自身のトレードマーク、はたまた家紋など。
制作者の個性と、何よりも自身のフレームへの愛情をSleeveに託してもらえたら、と思います。



ちなみに僕(Sunrise cycles 高井)のフレームで多いのは、それなりにトラディショナルなポイントスタイル。
「曲線と直線の混在する形」というのをモットーにしています。
ご参考になれば幸いです。。


身近な日本の方々の動きにより、アメリカで作られるフレームを見る機会がグッと増えた昨今。
そこにどんな個性がこもっているか、スリーブ中心に見てみるのも面白いのでは??
(ペレイラのひょうたん(?)形とか。。)

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